「習慣の力」を読みました.
Charles Duhigg: 習慣の力, 講談社, 2013-04 [アマゾン, 楽天]
本書についてのメモを以下に記しておきます.
とある研究成果によると,毎日の人の行動の,実に40%以上が,「その場の決定」ではなく「習慣」だそうだ.習慣には良いものもあるし,悪いものもある.行動に占める習慣の領域がそれほど広いのであれば,どちらの習慣がそこに収まるかによって,人生の過ごし方が変わってくるはずだ.ただ,習慣のコントロールは難しい.気づいたときには身についているもので,やめようと思ってもやめられないし,良かれと思って始めてみても,なかなか続けられない.習慣というのは本当にやっかいなものだ.
しかし,近年の研究成果によると,そうでもないらしい.習慣とは何とかコントールできる対象のようだ.本書は,様々な個人,組織,社会と様々なレベルの事例を挙げながら,その方法を解き明かしている.
習慣とそれをコントロールするためのポイントは以下のとおりである.
- 習慣は,欲求により作動された,きっかけ,ルーチン,報酬からなるループである.
- 欲求,きっかけ,報酬を変えるのは難しいが,ルーチン(毎朝ジョギングするとか,タバコを吸うとかに当たる)は変えられる.
- きっかけと報酬を見える化する.そして,そのきっかけのときに,その報酬が得られるような行動を行う.その行動が両者に結びつけば,ルーチンとなる.
- つくりかえた習慣のループを永遠のものに変える要素は,「信じる」ことである.
- 連鎖反応を起こして他の習慣を変えていくような習慣のことをキーストーン・ハビットと呼ぶ.
- キーストーン・ハビットが与えれてくれるのは,「小さな勝利」(大きな勝利にもう少しで手が届くと思わせるもの)と呼ばれるものである.
- キーストーン・ハビットの一つに意志力(無意識に自分を制御する習慣)があり,個人の成功にはこれが求められる.
- 「ものごとを自分でコントロールしている感覚」は,意志力の保持に役立つ.
- 新しい習慣を売り込むには,新規のものを古い習慣に見せるようにする.
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