本論文は,子供によるWeb検索を支援するために,一般的な検索エンジンの検索結果を子供向けに再ランキングする手法を提案している.本手法では,子供にとって興味がわき,見やすく,勉強になり,わかりやすいことを子供向けと定義し,その度合いをスコア化している.そして,そのスコアに基づいて一般的な検索エンジンの検索結果を並べ替える.スコアは,Webページの構成に関する指標と文章に関する指標を組み合わせて算出される.本手法を評価した結果,多くの場合で一般的な検索エンジンの検索結果より精度が向上した.
注目フレーズ
- 小学生のインターネット利用率は年々増加している.
- 小学校6年生では9割近くもの子供が日常的にインターネットを利用している.
- 子供がインターネットでWeb検索する際の目的は[勉強・宿題」に関する検索が53.9%,「趣味・娯楽」に関する検索が53.3%である.
- 難解な文章を苦手とし,画像を好むというような子供の特徴を考慮したWeb検索エンジンは存在しないため,現状では子供がWeb検索を快適に利用できる環境が整っているとはいえない.
- 子供は検索結果から自分が必要とするページを選択するのを苦手とし,検索結果の上位5件程度のページしか閲覧しないという特徴がある.
- 子供にとってスクロール操作は負担である.
- NDCG(Normalized Discounted Comulative Gain)
[1] 岩田 麻佑, 荒瀬 由紀, 原 隆浩, 西尾 章治郎: Webページの構成と文章に着目したWeb検索結果の子供向けりランク手法, マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジム, pp. 1365-1372, 2010-07
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